記事に書くだけでも怖い【残穢－住んではいけない部屋－】ネタバレ感想と考察｜怨念の恐怖が最大限に描かれて怖すぎ

「残穢－住んではいけない部屋－」は2016年に公開された小野不由美原作によるホラー映画です。

故竹内 結子主演、その他橋本愛、滝藤賢一、佐々木蔵之介、坂口健太郎など豪華キャストそろいぶみの、ジワジワ怖い方がホラー。
淡々と進んでいくので眠くなる人もいるかもしれませんが、しっかり内容を飲み込むと、心底恐ろしくなるような日本ならではの恐怖を描いています。

土地に沁みつく怨念、そしてそれは伝染し、一度関わってしまえばどこまでも憑いてくる…。

登場人物が非常に多く、かなりこんがらがった内容なので、一度見ただけで説明するのは難しいほど。

でも見れば見るほど恐ろしさが増してくる、恐怖がギュッと詰まった一作です。

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【残穢－住んではいけない部屋－】あらすじ

【私】は読者の投稿をネタにホラー小説を書いている作家です。
小説ネタを得るためにも読者からの実体験情報を重宝している【私】に届いたのは、あるマンションでの怪奇現象でした。
それは女子大学生「久保」が1LDKのマンション自室にいる際に、寝室から「たたみをホウキではいているような音が聞こえる」というもの。
そしてさらには、ある日その音が聞こえた際暗い寝室の方を振り返ると、暗闇の中に着物につける帯のようなものが見えた、ともありました。
これを読んだ【私】は、ある「既視感」をおぼえます。
なんと以前に【私】は女子大生久保と同じマンションの住人から、同じような「たたみをホウキではいているような音」が聞こえることを手紙で相談されていたのでした。
ただ、その相談者は同じマンションでありながらも久保とは別の部屋に住んでいました。

そこで【私】は久保を訪ね、以前の住人を調べたものの、なんと久保の以前の住人は引っ越したにも関わらず「赤ん坊の声がする」とおかしな状態になり自殺していました。
久保が経験した現象とは異なっていますが、【私】が別部屋の住人から受けた相談（たたみをホウキではいているような音）も、久保の部屋とはまったく離れた同マンションでの現象であり、久保と【私】は、マンションの敷地そのものに呪いのようなものがあるのでは？と推察します。

マンションの土地由来を調査するため周辺純人に聞き取り調査を始める【私】と久保。
そしてその土地で、マンションが建つ前のゴミ屋敷で不審死が起こっていたことを突き止めます。
ゴミ屋敷の主人は、「隙間」を以上に怖がり、隙間を作らないためにゴミを貯め続けていたというのです。
そして調査の先で、同じ土地で高野という女性が着物で自殺していたという情報を得ます。
その女性は赤ん坊の声に悩まされ、和室の座敷で首つりしたのです。
つまり、「たたみをホウキではいているような音」は着物から垂れ下がった帯が畳をひきずる音だったわけです。

次々と怨念まがまがしい情報が出てくることで、【私】が担当編集者と打ち合わせをしているとき、その話をたまたま横で聞きつけた平塚という小説家が割り込んできます。
彼は【私】がかじっている件と近しい情報を、千葉県で得ていたことを話し出します。
怨念が広く根深くなっていくことを懸念する【私】でしたが、追えば追うほど新たな過去の怨念が発覚していき…。

【残穢－住んではいけない部屋－】ネタバレ感想と考察｜一味違う邦画ホラー

ちょっとした心霊現象を追っていたホラー作家が、たどればたどるほど怨念にまみれた過去の闇を発掘してしまい、気づいたらどっぷり怨念沼にはまっている、という本作。

ずっと淡々と進んでいく上、登場人物が多く物語が進むほど複雑に絡み合っていくストーリーなので、集中して見ていないとついていけなくなります。

ただ後半3分の1くらいは、急激に恐怖が加速していくのでそこまでは我慢です。

怨念の原点を突き止めた【私】たちは、これですっきりしたと日常に戻っていきますが、呪いはそれでは済みません。

取材に協力した編集者は、夜遅く社内に残っていると急に自分の指が炭まみれになっていることに気づきます。
そして足元からは炭鉱で閉じ込められた人々が編集者を地獄に引きずり込んでくるのです。

主人公の【私】には、自宅に不審な電話がかかってきます。

そこでふと、思い出すのです。
「話しても祟られる。聞いても祟られる。」と取材中に聞いたことを…。

怨念はただその場所にいる間だけ恐怖を見せるのではなく、一度まみれてしまうと憑いてまわることをラストで「これでもか」と怖がらせて痛感させてくれます。

様々な怪談話がやがて一つの点に集約していく伏線のはりかたも、素晴らしいストーリーとしてまとまっています。

まとめ｜じっくりホラーを楽しみたいときにぴったり

「残穢－住んではいけない部屋－」はしっかりじっくりホラーを見たいときにおすすめの映画です。

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