【イコライザー2】ネタバレ感想と考察｜アクションもヒューマンドラマもパワーアップ！スーザンの死は意外

「イコライザー2」は2018年に公開された「イコライザー」の続編です。

前作での人気爆発により、即続編が作成され4年後に公開。
続編は予想以上の大ヒットとなりました。

もの静かなマッコールはそのままに、彼を取り巻く人の苦悩やドラマがより深く描かれており、それによって彼の過去も少しずつ明らかにされます。

前作よりもアクションシーンが圧倒的に多くなっているのですが、マッコールの役柄を壊すことなく、いかに彼が凄腕元CIAであるか、前作の補強をした形となりました！

周りを固める俳優陣の素晴らしさも変わらずです。
マッコールの旧友を演じるペドロ・パスカルは「ゲーム・オブ・スローンズ」などテレビや映画で存在感を発揮する名優。
オスカーを生み出した「ムーンライト」で注目されたアシュトン・サンダースは、マッコールと同じアパートに住む将来に絶望しながらも夢を捨てられない複雑な青年を演じます。

キャストとその演技の深みが映えるストーリーは前作以上。
続編はがっかりな作品も多いハリウッドで良い意味で予想を裏切ってくれる作品です。

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【イコライザー2】あらすじ

前作より後。元海兵隊員で国防情報局（DIA）[4]の凄腕の特殊工作員であったロバート・マッコールは、現在もマサチューセッツ州に住み、今は配車サービスのLyftの運転手として生計を立てていた。マッコールは常連の乗客や、アパートの近隣住人たちと親しく穏やかに接する一方で、危機に陥ったり、困っている善良で無力な人たちをその能力で密かに手助けする日々を送っていた。そんな中でマッコールは、常連客のひとりで老人ホームに暮らすサム・ルビンスタインが生き別れた姉に固執していることを知り、彼から得たわずかな手掛かりをもとに、旧知のDIAの同僚スーザン・プラマーに力を借りて密かに捜査を始めた。また、同じアパートの母子家庭で暮らす黒人青年の不良マイルズ・ウィテカーに絵の才能を見出し、学校に通おうとしない彼が道を誤らないよう手助けするようになる。

その頃ベルギーのブリュッセルにて、3人組の男たちによって、ある夫婦が巧妙に無理心中に見せかけて暗殺された。夫は実はDIAの協力者であり、調査のためスーザンと、マッコールのかつての仲間でもあったDIAの元工作員デイブ・ヨークが現地へ派遣される。現場を見たスーザンは自殺とするには不審な点に気付くものの、帰国直前に宿泊先のホテルの自室で殺されてしまう。スーザンの死の連絡を受けたマッコールは、彼女の夫ブライアンに真相究明と報復を約束する。そしてブライアンから借りたスーザンの携帯電話の情報や、ハッキングした情報サイトにより、ブリュッセルの事件が巧妙な殺人であると見抜き、スーザンの殺害理由にも関連していると疑う。さらにスーザンを襲った不良青年たちも、住居のガス爆発事故を装って始末されていた。マッコールは自分が死んだと思っているデイブに再会してスーザンの死の不審点を伝え、捜査に協力を頼む。

マイルズを身近なギャング仲間達から引き離し、彼を諭すなどの活動を行いながら、マッコールはスーザンの死の真相に迫っていく。タクシーの客として乗り込んできた男に命を狙われるも返り討ちにし、デイブの家に赴くマッコール。刺客の男が所持していた携帯電話から協力者が割り出せる話し、電話すると、その通信先は他ならぬデイブであり、マッコールは彼が黒幕であると確信した。デイブは、自分たちはDIAに使い捨てにされたと言い、そのために同じく廃業させられた仲間たちと暗殺の副業を行っていたことを明かし自分を正当化する。マッコールはそれを許さず報復することを予告しその場を後にする。

マッコールの力量を熟知するデイブは、仲間たちと彼のアパートを襲撃する。それを見越していたマッコールは不在であったものの、彼に受けた恩を返そうとするマイルズがキッチンの壁を補修するために部屋に入り込んでおり、デイブ達に人質として捕まってしまう。マッコールはボストンの海岸沿いにある亡き妻との住居を決戦場に選んだ。

ボストンにはハリケーンが接近しており、決戦場には避難命令が出ていた。警察の規制線を突破し、マッコールが待ち構える海岸沿いの住宅街に到着するデイブたち。デイブ自身は指揮官兼スナイパーとして塔の上から援護に当たり、フル装備の3人の仲間たちが現場へと踏み込む。嵐と地の利を活かし、一人ずつ殺していくマッコール。最終的にはデイブに復讐を果たし、無事にマイルズを助け出す。

後日。マイルズは更生して学校に通うようになり、アパートの壁面に立派な絵を描く。ルビンスタインは姉と再会を果し、マッコールは嵐が去った昔の家にて海を眺めながら、亡くなった妻を想い出していた。

引用：Wikipedia

【イコライザー2】ネタバレ感想｜前作より色々パワーアップ！

アクションがパワーアップ！戦闘シーン好きには、前作よりもより満足できるはず

前作では日用品を駆使し、かつ19秒で敵を殲滅するという圧倒的な強さが印象的でした。

続編である本作では、派手めなアクションシーンが多くマッコールの強さがより鮮明に、ストーリーを裏付けするかのように描かれています。

特にラストの戦いでは、嵐に見舞われ住民たちが避難した離島で繰り広げられた死闘は、前作にはない魅力がいっぱいです！

住民のいなくなった島は、マッコールたちの戦闘にもってこいの場所。
マッコールの敵であり元親友のデイブとその仲間も同じ考えでしたが、CIA戦闘員としてのスキルはマッコールの方が数段上ででした。

住民のいない民家に次々とトラップを仕掛け、デイブとその仲間たちは一人ずつ殺されていきます。

そして嵐の中、物見台の上でデイブとマッコールの因縁の対決が始まります。
互角の戦いに見えたのは最初だけで、現場から退いていたはずのマッコールの強さは歴然。
最期は戦友スーザンを殺したのと同じ方法でデイブを殺し、崖の上から嵐の海に突き落としたのでした。

アクションの力強さが圧倒的に増した一方で、前作のような「スカッと」感はあまりなくなりました…。

スカッとが好きな人にはちょっとがっかりかもしれません。

作中でスカッとできるのは、マッコールと同じアパートに住む悪ガキのマイルズが、裏社会の友達に引き込まれそうになっているところを、そのアジトを一瞬で壊滅させ、大人の論理で説教するシーンくらいでしょうか。

ヒューマンドラマがパワーアップ！

前作ではホームセンター店員だったマッコールは、続編ではタクシードライバーに仕事を変えています。
日々出会うタクシー乗客たちを見ながら、それぞれの人生を少し好転させる手伝いをしたり、遭遇した悪事を見過ごさなかったり…。

前作に比べると、圧倒的に人に関わるようになっていることにストーリー冒頭で意外に感じる人も多いはず。
一応、前作のアリーナとの一件を糧にしていると考えれば、理解できそうな気もします…。

心打つヒューマンドラマ的なシーンを紹介しますね。

住んでいるアパートで出会ったヤサぐれ青年マイルズ…オーナーが落書きされたことに心を痛め、マッコールが修復を請け負ったところに行き会った青年。
マイルズの「どうせ誰かがやってくれる」に対して「そう思って誰もやらない」と言ったマッコールに心を打たれます。
自分の身の上をマッコールに話して感傷に浸ろうとしますが、優しくも現実を突きつけるマッコールに、少しずつ将来と自分の考えに向き合っていきます。

マッコールの辛い歴史を知る戦友スーザン…本作では序盤に殺されてしまう、ファンもショックな展開で、悲嘆にくれるスーザンの夫ブライアンと、悲しみを怒りでまぎらわそうとしているマッコールの様子は、まるで胸がえぐられるような気持になります。
彼女との絆が分かるシーンを繰り返し見たくなる切なさを誘います。

タクシーの常連ルビンスタイン…老人ホームに住まい、通院時はいつもマッコールのタクシーです。
ネットでも騒がれる名画のモデルとなっている女性が自分の姉だと騒いでいるため施設には認知症が進んでいるとと思われてしまいますが、マッコールがCIAコネで姉を探し出し感動の再会。
再会シーンは号泣間違いなし、演技もすごいんです。

マッコールが常連の書店店主グレース…DV夫に娘を連れ去られ脅され、書店を閉店せざるをえなくなったところをマッコールが救います。
冒頭でマッコールの人柄に注釈をつけるような形での登場ですが、娘を外国まで連れ去られ、取り戻したときの感動が胸にぐっと来ます。

ヒューマンドラマ要素は最高に楽しめるのですが、妻との過去や、まるでマッコールが罪を負っているかのように生きるその理由はまったく明かされないのは若干消化不良です。

ただその消化不良さえも、マッコールの人柄が深く描かれているからこそ納得できてしまいます。
それもこれも細部まで「よくできてる映画だな～！」と言ってしまいたくなる演出、ストーリー、そしてキャストの演技力あってです。

ただ、前作は静かなハードボイルドの中に心温まる瞬間が時々あり、そのおかげで強すぎるアクション映画にならないよう作りこまれていましたが、続編では序盤からマッコールが戦いに前のめりになっている印象が強いので、ほっこりするようなシーンは少ない気がします。

前作の落ち着いたアクション映画な印象が好きな人には、本作はちょっと作風が異なるよう感じられる可能性もあります。

【イコライザー2】考察｜過去は詳しく分からないけど、人柄はより深く描かれる

マッコールの過去を少しずつ掘り下げくれる続編かと思いきや、前作よりさらに分かったことはほとんどなし。

海辺で一緒に暮らしており、とても仲の良い夫婦ということくらいでしょうか。

ただマッコールの人柄がより分かりやすいシーンが多数。

分かりやすいのがタクシー乗客との一期一会に、心から向き合っている部分です。

受験に合格した人を祝い、戦地に赴き娘と離れることに悲嘆する軍人に共感し励まし、そして暴行にあった女性を救って犯人に報復し、失った家族を求める老人を陰から助けたりします。

誰かの力になりたいというマッコールの想いが、本作では至る所で描かれていて、より彼のファンが増えたはず。

その分、妻を亡くした過去に向き合っているときのマッコールのシーンは、涙を誘ってきます。

まとめ｜アクション、スカッと、ヒューマンドラマ、詰まってます。

「イコライザー2」は前作以上にアクションもヒューマンドラマも旨味が増して、続編ものとしては珍しく前作以上に期待できる作品です。

前作の内容で押さえておくべき内容が少ないので、前作を見てない場合でも間違いなく楽しめるのもありがたい部分です。

前作はこちらから！