「第9地区」は2010年公開のワーナー・ブラザース映画です。
これまでのエイリアン映画と一線を画した、ドキュメンタリー風の作品であることで注目を浴びました。
また「エビ」と呼ばれるエイリアンの姿は斬新かつ素晴らしいVFXで世界を魅了したことで、アカデミー賞において視覚効果賞にノミネートされました。
監督のニール・ブロムカンプは本作が初監督作品でありながらアカデミー賞に複数ノミネートして賞賛を浴び、その後も「エリジウム」や「チャッピー」と、ヒット作を生み出しています。
エイリアン映画はこちらもおすすめです。
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映画「第9地区」の作品概要とあらすじ【ネタバレ】
スタッフ
監督 ニール・ブロムカンプ
脚本 ニール・ブロムカンプ、テリー・タッチェル
製作 ピーター・ジャクソン、キャロリン・カニンガム
製作総指揮 ケン・カミンズ、ビル・ブロック
音楽 クリントン・ショーター
撮影 トレント・オパロッチ
編集 ジュリアン・クラーク
キャスト
ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ – シャールト・コプリー
クーバス大佐 – デヴィッド・ジェームズ
クリストファー・ジョンソン(エイリアン) – ジェイソン・コープ
タニア・ファン・デ・メルヴェ – ヴァネッサ・ハイウッド
ニコラス・ファン・デ・メルヴェ – ジョン・ヴァン・スクール
サンドラ・ファン・デ・メルヴェ – マリアン・フーマン
ピエト・スミット – ルイス・ミナー
フンディスワ・ムランガ – マンドラ・ガドゥカ
オビサンジョ – ユージーン・クンバニワ
ここからは完全ネタバレなので、まだ結末を知りたくない人は読まないでください!
ストーリー全貌はこちら
【序章】
1982年のある日、突然南アフリカ共和国の大都市ヨハネスブルクの上空に、突然宇宙船が現れました。
しかし宇宙船からはエイリアンが降りてくることもなく、何も動きがありません。
あまりにも動きのない宇宙船に、人類は宇宙船に乗り込み調査を開始することを決定、全世界が注目しました。
宇宙船での調査は、知的生命体との遭遇を期待されていましたが、結果船内にいたのは、知的階層が死滅し取り残された膨大な数のエイリアン難民でした。
難民となったエイリアンたちは地上に降ろされ、人間の支配下での生きる以外の道がありませんでした。
エイリアンたちはヨハネスブルクの隔離地区「第9地区」と呼ばれる場所で、ヨハネスブルグの巨大企業MNUによって管理されることとなります。
しかし人間と近しい場所で、文化も言葉も外見も異なるエイリアンたちが生活を始めたことで、いさかいが絶えなくなりました。
エイリアンたちは時に暴力的になり、人間よりも圧倒的に強い力と鋭い爪で周辺の住民を恐怖におとしいれ、人間側もエイリアンへの反発心から差別を強めていきました。
エイリアンはやがてその外見になぞらえ「エビ」と呼ばれ蔑まれるようになっていき、差別はさらに強まっていきます。
【前半】
宇宙船が現れてから28年が経ちました。
エイリアンは繁殖と増加を重ねており、MNUは彼らを新たな隔離地区である第10地区に移住させることを決定しました。
ヴィカスはMNUでの今回の施策を束ねるよう任命され、エイリアンたちに第9地区からの立ち退き要請の同意を得るため現地を訪れますが、同意署名を得る間に訪れたエイリアンの一員であるクリストファー・ジョンソンの家で、これまで見たことのない光景に遭遇します。
エイリアンの知識で整えたとは思えない実験道具のような器具とそれが並ぶ部屋に圧倒されながらも、抵抗するクリストファーを無理やり追い出し部屋を探索、その際に見つけた真っ黒な液体を不注意により浴びてしまったことで、体調に異変をきたします。
調査からの帰社中に黒い鼻血を出し、その後徐々に体調は悪化し爪がはがれるなど異常が出現しだします。
同日の夜、帰宅すると自宅はヴィカスの誕生日を祝うサプライズパーティーが準備されており、そこには妻タニアの父でありヴィカスの上司でもあるピエトや、同僚や親族たちが彼を祝いました。
ヴィカスは立っていることも困難なほど、しかし周囲は彼の異変にも気づかずパーティーを楽しみます。
やがてヴィカスは限界を迎えて昏倒、病院に救急搬送されてしまいました。
救急病院の待合室でヴィカスの治療を待つタニア、奥のベッドで医師がヴィカスの腕の包帯を取り除くと、なんと腕ではなくエビの手が現れました。
ヴィカス自身もひどく驚きパニックになり、病院は即座にMNUの管理下となってヴィカスは意識を失い拘束されます。
MNUは表向きにはヴィカスが死んだことにして、エイリアン化している彼を生体実験の被検者としようとしますが、ヴィカスはすきを突いて脱走します。
ヴィカスは必死に市内を逃げ回りますが、行き場はなく助けてくれる人もおらず、第9地区に逃げ込むしかありませんでした。
【中盤】
第9地区に逃げ込んだヴィカスは一夜を明かし、空腹に我慢できず、エビに紛れてネコ缶を買い求め、むさぼります。
そんな自分にやるせなく号泣し、ヤケクソでエイリアン化している指を切り落とすも自分の体を切り落としたのと同じように激痛に見舞われるヴィカス、そこへ彼を探すMNUのヘリが上空へ現れ逃げ込んだ先は、なんとあのクリストファーの家でした。
クリストファーの子供はヴィカスの変異した手を見て「僕と同じ」と喜びますが、ヴィカスはそれに怒り、そして嘆きます。
クリストファーはヴィカスに出ていくように頼みますが、ヴィカスは疲れと痛みのあまり意識を失います。
上空にヘリが飛んでいることに気づいたクリストファーは、小屋の隠し地下へヴィカスを運びます。
地下で目覚めるヴィカス。
狭い地下の空間は、たくさんのパソコンがつながれ機械にあふれており、宇宙船の運転室のように見えました。
実はそれは28年前に上空に現れた「母船」から落下していた「操縦室」であり、それこそが船の指令室だったのです。
またヴィカスの災厄の大もとである黒い液体こそが、宇宙船の燃料であり、クリストファーは28年間ずっと、この液体を探し続けその液体を金属の容器に集めていたのでした。
クリストファーは、ヴィカスにあの金属の容器を取り戻せば母船に戻ることができヴィカスを元に戻せると言います。
ヴィカスは危険を冒してでもMNUに潜入し、金属の容器を取り戻そうとクリストファーに告げます。
ヴィカスはMNUに潜入するための武器を手に入れるべく、第9地区内のナイジェリア人居住区にある犯罪組織のボスであるオビサンジョのもとを訪れます。
オビサンジョは呪術的な力も信じ、エビの力を得る方法を探していたので、ヴィカスのエイリアン化した腕を食べて自分の力にできるのではないかと考え、仲間たちを使ってヴィカスを取り押さえます。
しかしヴィカスは、エビにしか反応しない驚異的破壊力の武器を発動させ、それを奪ってオビサンジョのアジトから逃げ出します。
クリストファーとヴィカスはMNUに潜入し、地下のラボで金属の容器を発見するものの、そこには凄惨な実験体の姿がさらされていました。
クリストファーの仲間であったエイリアンは実験のため解剖されており、クリストファーはそれをみて呆然とします。
そんなクリストファーをなんとか説得し、MNUを脱出して第9地区のクリストファーの家まで戻ってきました。
【後半】
クリストファーの家の地下で、金属容器の液体で元に戻してもらうつもりのヴィカスに対して、クリストファーは母船で自分の惑星へ戻ってから彼を治す、そのためには3年は要すると告げます。
それを聞いたヴィカスはついに我慢の限界を迎え、クリストファーを殴り飛ばして地下室へ入り、金属容器を差し込んで指令室を動かし始めます。
クリストファーの子供は賢く、当初は指令室を操作しようとするヴィカスに助言していましたが、ヴィカスが父親を置き去りにしようとしていることに気づき止めようとします。
しかしエイリアンの子供とはいえ人間の大人にはかなわず、子供を乗せたまま指令室は浮上し地下室もクリストファーの家も突き破って、28年間空に浮かび続けた母船に向かおうとします。
突如そこに、クーバス大佐率いる部下たちが一斉にミサイルを発射し、指令室は墜落。
クーバス大佐は墜落した指令室から出てきたヴィカスと、小屋にいたクリストファーを護送車に乗せて意気揚々とMNUに戻ろうとしますが、その護送車を一派が攻撃します。
ヴィカスを食べてエビの力を得ようとしていたオビサンジョたりは、ヴィカスを切り刻もうとします。
しかしその頃指令室の中に残ってシステムを操作していたクリストファーの子供が、上空に遠隔操作で母船を移動させ、指令室を母船に吸い上げてもらおうとしていました。
28年ぶりに母船が動いたことで、オビサンジョのアジトに眠っていたエイリアンの最強の武器でありアーマーでもあるロボットのような機械が目覚めます。
ロボットアーマーは、エイリアン化しているヴィカスを仲間と認識し、オビサンジョの部下を一瞬で灰にしてしまいます。
ヴィカスはロボットアーマーに乗り込みオビサンジョ本人も殺し、逃げようとします。
その時クーバス大佐がクリストファーに拷問をあたえ母船が動いたことやその方法を聞き出そうとしているところに遭遇しますが、なんとヴィカスは「エイリアンは好きにしていいから、自分を見逃してくれ」と言い捨て、苦しそうなクリストファーを無視してアーマーで走って行ってしまいました。
しかしヴィカスは、クリストファーのことを思って先に進めなくなり、結局彼を助けるためにクーバス大佐たちに立ち向かっていきます。
ヴィカスは、クリストファーを守りながら「ぼうやに会わせてやる」と声をかけて励まし、指令室に向かいますが、攻撃され続けたロボットアーマーは徐々に動けなくなっていきます。
「先に行け、子供と自分の星へ帰れ!!」をクリストファーを追い払おうとするヴィカス、クリストファーは戸惑いながらも「必ず迎えに来る」と言い残して息子のもとへ向かいました。
言葉も出ないような苦悩の表情でクリストファーを見送るヴィカス。
容赦ないクーバス大佐の攻撃にヴィカスは倒れこんでしまいますが、大佐はさらに彼を追い詰め、「生きたままヴィカスを捕えろ」と言われていたことも無視して、自分自身の快楽のために彼を殺そうとします。
そこに、物陰に隠れていたエビたちがどっと現れます。
エイリアン化しているヴィカスを仲間と思っているのでしょうか…、クーバス大佐に一斉に襲い掛かり、食いちぎりバラバラに惨殺してしまいます。
一方、ヴィカスに助けられたスクリストファーは、指令室から母船へ乗り移ることに成功、そのまま自分の星へと旅立っていきました。
【エンディング】
その後、ヴィカスの行方は分からず、MNUに捕えらえたとか、他国政府に拉致されたとか、憶測ばかりが飛び交いました。
ヴィカスの妻タニアは、ある日玄関の前に、鉄でできた繊細な一輪の花を見つけます。
彼女は、きっとこれはヴィカスが届けてくれたものだと希望を抱きます。
その頃、エイリアンたちの移住が完了した「第10地区」では、あるエイリアンが細い鉄の板を器用に爪で切り取り削り、繊細な花を作って空を見上げていました。
映画【第9地区】の感想
クリーチャーとモンスターが好きなら必見!
エイリアン好きなら必ずチェックするべき本作。
とにかくこのエイリアンがクリーチャー好きにはたまらないんです!!
クリーチャーやモンスターが好きなら、本作のエイリアンを見れば「こう来たのね!」って言いたくなります。
ありそうでなかったエイリアンは劇中で「エビ」と呼ばれさげすまれ、忌み嫌われている存在です。
「エビ」の呼称がなるほどと思える甲殻類感全開のその容姿は、「気持ち悪くて無理」という人も多いかも。
しかしそのリアルなVFXはアカデミー賞視覚効果賞ノミネートも深くうなずける出来で、その世界観に一気に引き込まれてしまいます。
エイリアンの発する声や音もまた、その容姿にぴったりでさらに世界観が引き立ちます。
ストーリーでは、エイリアンの体液らしきものを浴びて、徐々にエイリアン化していく主人公の苦境がリアルに描かれています。
その変化の過程がなかなかにエグくて、爪ははがれおち歯は抜け、体には血がにじみながら鱗が生えていくのです。
エグさではそればかりでなく、劇中で何度も繰り返される人やエビの虐殺シーンはリアルすぎて気持ち悪くなりそうなほど。
サディスティックな描写も多めな映画ですが、主眼はそこに置かれていないので意外に気になりません。
私はただ痛そうな映画がとっても苦手なのですが、本作は不思議なくらい平気でした!
おそらくストーリーの主旨は残酷さとかサド的な要素ではなく、差別や生き方がメインだからだと思います。
猫缶とタイヤが大好物で、暴力的で刹那的、非文化的ではあれどコミュニティを作って暮らしているレアなエイリアン、必見です。
クリーチャーやモンスターの魅力にはまりそうな人には、他にもおすすめ映画がありますよ!
シニカルで斬新なストーリー、ラストは複雑で切ない
エイリアンそのものも映画のテーマも、みどころは多い本作ですが純粋にストーリーのおもしろさは抜群です。
まずエイリアンが差別され、難民になっている設定自体が斬新ですよね。
そしてエイリアンの移住を推し進める政府の役人ヴィカス本人が、なんとエイリアン化していくというこれまた斬新な設定。
ヴィカスがいい人っぽいのにとにかくウザくて嫌われそうな人物に描かれているのも、それ故に彼が苦境におちいった時に味方する人間がいないのも、そのシニカルさとブラックさがユニークなんです。
そしてなんといってもラストの複雑さは、人によってとらえ方の異なる切ない終わり方。
人間にもエイリアンにも取り残されてしまった主人公が、わずかな希望を抱いて愛する人への贈り物を作り続けているのです。
差別を行ってきた側が差別される側になり、それでも救いを求め続ける…。
そこには蔑みも怒りも共感も哀れみも、色々な感情が渦巻いているように感じます。
未来に希望を抱いてほしいのか、人間の浅はかさを嘲笑しているのか、差別されている側の絶望とかすかな希望を描いているのか、視聴者次第なエンディングもまた本作の秀逸さです。
考察|無意識な人間の差別意識がリアルに表現されている
本作が高く評価されたのは、映像の素晴らしさやストーリーだけではなく、人間の差別意識をリアルに痛烈に描いているからです。
本作での「エビ」への人間の態度や認識は、南アフリカでかつて行われた人種隔離政策、アパルトヘイトをそのまま表しています。
冒頭からエイリアンが差別されているのが理解できる隔離状態。
エイリアンの居住区域を移動させる政策が施行された際にも、その移動が強制的であり、手続きは見た目だけ行っているにすぎません。
いかに無理矢理な扱いだったかが汲み取れる、非人道的な手段が取られていたことを想像できます。
ただ差別されているのがエイリアンだと、見ている方も違和感なく「差別的な扱いは当たり前」と感じてしまっている…。
それ自体が「無意識な人間の差別意識」を痛烈に批判しているのです。
監督のニール・ブロムカンプの出身は、
本作の舞台である南アフリカの首都・ヨハネスブルクなんです!
だからこそ、差別されるエイリアンという斬新でメッセージ性の強い映画を作り出せたんですね。
このようにお伝えすると、アパルトヘイトの知識がないと見てもわからないと思われるかもしれませんが、まったくそんな不安要素は必要ないので安心して見てください。
秀逸なのは、人種や肌の色の違いをエイリアンということに置き換えているだけで、アパルトヘイトで行われた差別がいかにひどかったかが非常によく理解できるところです。
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まとめ
エイリアン映画好きなら避けては通れない「第9地区」。
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