【牛首村】ネタバレ感想と考察｜実在の心霊スポット？呪怨に次ぐホラー

「牛首村」は2022年に公開された日本のホラー映画です。

「呪怨」を世に送り出した日本のホラー映画の巨匠、清水崇監督による「村」シリーズ第3弾。
「犬鳴村」「樹海村」に続くシリーズであり、回を重ねるほどに清水監督のこだわりとエンターテインメント性が光る、ホラーファンのが楽しめる一作です。

村シリーズは、都市伝説っぽい設定で有名なホラー映画です。

第3弾となる本作は実在するホラースポットをモチーフに、忌まわしい風習による怨念を映画に仕立て上げています。
北陸地方最凶の心霊スポットとして実在する坪野鉱泉を作中では舞台として撮影も行われました。
当地での古い建物内での肝試しや飛び降りシーンは、まるで「本当にあった怖い話」を見ているようで、本格的な怖さを味わえます！

また、木村拓哉の愛娘Kōki（こうき）が映画初主演！という部分でもかなり話題になりました。
その美しさとオーラは一見の価値ありです。

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【牛首村】あらすじ

東京に暮らす女子高生の雨宮奏音は、ある日同級生の香月蓮から、詩音という少女が行方不明になる心霊動画を見せられた。その少女は奏音に瓜二つで、牛の首のマスクを強引に被せられ、廃墟に閉じ込められたきり姿を消したのだ。その少女に妙な親近感を覚えた奏音は、何かに押されるように、動画が撮影された富山県の坪野鉱泉へ向かう。

蓮をお供に連れて、地元で情報を求め歩いた奏音は、行方不明の詩音の交際相手である将太と出会った。将太の案内で詩音の家を訪ねる奏音たち。そこには詩音の家族と共に、出張中のはずの奏音の父がいた。奏音と詩音は双子の姉妹だったのだ。奏音に妹の記憶が無いのは、4歳の頃に何日間も行方不明になり、発見された時に過去の全ての記憶を失っていたからだった。

この土地の忌まわしい風習について、奏音に語る祖父。祖父母が生まれた牛首村では、双子は不吉とされ、7歳になると片方を守り神である牛頭の神に返した。すなわち、鍾乳洞の深い穴に突き落としたのだ。奏音の祖母も、双子の妹の奇子を失っていたが、4歳の奏音は発見された時に、「奇ちゃんと遊んでいた」と語った。奇子の祟りだと恐れた両親は、二度と奏音を失うまいと敢えて離婚し、父が奏音だけを連れて土地を離れたのだった。

詩音を行方不明にさせた二人の少女は、その後、相次いで自殺していた。現地で知り合ったホラー好きの山崎も、牛の頭を被る幻影に襲われ、事故死した。怯えて一人で帰京しようとした蓮も怨霊に襲われ、謎の死を遂げた。死体置き場で蓮の遺体と対面する奏音と将太。その直後、奏音と将太は鍾乳洞の地下空間に移動していた。そこは数十年前の世界で、成長した奇子と、行方不明だった詩音が閉じ込められていた。奇子はその時点では穴の底で生き延びており、恨みから怨霊と化したのだった。

穴から詩音を助け出す奏音と将太。怨霊たちに追われたが、三人は何とか現実世界に戻る事が出来た。元通りに東京と富山で平穏に暮らす奏音と詩音。だが、ふと振り返った詩音の顔は、奇子になっていた。

引用：Wikipedia

【牛首村】ネタバレ感想と考察｜呪怨を思わせる最恐ホラー！

細かい部分までとにかく怖い！若干無理やりな展開も気にならない

さすが「呪怨」を生み出した清水崇監督作品だけあって、冒頭からとにかく怖い演出が最高です。

肝試しで廃墟に入ってふざけあう女子たち。
自分の部屋で普通に過ごしているだけなのにすぐそばに感じる気配。
そんなふとしたときに思い出してしまう、実際に自分の日常生活の中でも起こりそうな怖さの描き方が絶妙です。

「呪怨」の見た人なら分かるはずの怖さ。
お風呂でシャンプーしているときに手が入りこんでこないか、
テーブルの下をのぞきこんだら何かいるんじゃないか、
ベッドで寝ようとしているときふと目を開けたら誰かいるんじゃないか…。

映画を観た後、日常生活で思い出したくないのに頭に浮かんできて怖くなっちゃう人、絶対たくさんいたはずです。

「牛首村」も「呪怨」に近しく、ふと思い出してしまう、忘れられない怖さが満載です。

ストーリー的には突っ込みどころはいくつかあります。

タイトル通り「牛首村」の古き因縁にまつわる物語というだけあって、謎にいきなり過去にタイムトリップしちゃいます。
そして大ピンチはありつつも、うまいこと現代に戻ってきちゃうんですよね…。
色々な要素を取り込もうとしすぎて意味不明な展開になった感は正直否めません。

日常のさりげない怖さはこちらでも味わえます。

キャストが良い！キムタクの次女はオーラが別格

木村拓哉の次女であるKōki（こうき）が映画初主演！という部分でもかなり話題になりました。

キャスト的には広告のための起用と思われそうですが、まったく違和感なしでラストまでいける演技でした。

邦画ホラーって、わりとアイドルなど演技力とは別の宣伝枠の起用、多い印象です。
そのせいか、演技そのものに違和感がすごくて見る気が失せる作品もしばしば。

でもKōkiは演技で違和感がないばかりでなく、その佇まいと美しさで目を離せなくなる女優さんだと思います。

Kōkiのオーラを見るためだけに映画を観ても、損がないと思えるくらい私はファンになっちゃいました！

考察｜呪いは消えない…。人間は変われない？

「牛首村」のラストは、怨霊に取り憑かれそうになりながらもなんとか双子は助かり、日常生活に戻っていく、という流れです。
しかし双子の片割れは実は呪いが解けておらず、呪いの元凶である女の顔に変わっていく、その瞬間にジ・エンドです。

忌まわしい風習で犠牲になった女性は、その怨念によって「牛首村」の呪いを作り出しました。

後年に双子たちはその呪いを打ち破ったかのように見えましたが、結局そんなに簡単に怨念は消えなかったというわけです。

数十年の苦難が、そう簡単に消えるものではないということを突き付けられているラスト。
まるで、人間はそう変われるものではない、とでも言われている気分です。

呪いが恐ろしい映画はこちらもあります！

まとめ｜ホラー苦手なら要注意！

忘れたくても、ふと思い出してしまう怖いシーンがいっぱいの「牛首村」。

ホラー好きなら通るべき、ホラー嫌いなら慎重に見るべき一作です。